国連麻薬委員会 報告

国連麻薬委員会に同行して(横路 望)

オーストリアの首都、ウィーンで、第66回麻薬委員会ユースフォーラム、及び隣の会場で薬物乱用防止国連支援募金30周年サイドイベントが開催され、それに参加した広島の大学生に同行しました。
日本ライオンズ、複合地区協議会、336-C地区キャビネット、LCIF、そして広島フェニックスLCの全面的協力により、この意義ある国連イベントに参加できたことを誇りに思うとともに、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。 
世界には生涯薬物乱用率が40%を超える国もあり、薬物を合法化せざるを得なくなった国が増え続けているなかで、日本は2%未満という奇跡的状況を保っています。世界の多くの国が薬物使用者へのケアに対策の重点を置おいていますが、日本は若者たちへの「ダメ。ゼッタイ」啓発活動を積極的に行い、これが功を奏していると思っています。 
日本のライオンズクラブが取り組んでいる啓発活動の一つである、若者が若者に対して啓発を行い、それを行政(広島県)が後押しする「大学生薬物乱用防止認定講師・広島県ヤング指導員」の活動について、サイドイベントで広島の学生達が世界に向けて発信し、大きな反響がありました。
ユースフォーラムは、3/13〜3/15の毎日8:00〜18:00まで世界の若者28ヵ国34名が薬物乱用防止に関わる様々な事を検討し、最後に麻薬委員会に参加している各国代表に向けて「若者からの提言」として発表しました。
この非公開フォーラムに、私の娘が参加させていただいたのですが、「いままでの人生で一番、頭を使ったけど、とても充実した3日間でとても楽しかった」と言いました。今までこんなことを言ったことのない娘の言葉に、ユースフォーラムの意義と娘の成長ぶりを垣間見ることができました。
2022年11月、麻薬覚せい剤乱用防止センターのオファーから半年にも満たない期間で見事にミッションをやり遂げた学生達に敬意を表します。サイドイベントは今回だけですが、国連ユースフォーラムは毎年開催されます。今回で終わりではなく、今回を始まりとして継続的に、ライオンズが薬物乱用防止啓発活動に取り組む学生を国連に派遣できればと願っています。

地道な草の根活動が世界に向けて発信。大きな感動(森 亮人)

このたび、ウィーンでの国連麻薬委員会会合に付随して実施された、公益財団法人麻薬・覚せい剤乱用防止センター主催のサイドイベントに出席させていただきました。このような貴重な機会を賜り、まずもって御礼申し上げます。
当フェニックスライオンズクラブの先達の方々が全国に先駆けて、子どもたちへの薬物乱用防止授業の講師として大学生を抜擢するという取組を開始し、その活動が他クラブも巻き込みながら着実に継続されて今なお発展途上にあります。
我が国は社会の中での違法薬物蔓延の度合いが諸外国に比して著しく低いという誇るべき状況にありますが、上記大学生講師の取組がその一助であると公的機関より着目され、世界中の人々へ向けて発信される国連サイドイベントという場で紹介されたことは、とてつもない偉業だと思います。自分が運よくその場に居合わせることができ、たいへん感動いたしました。
私はまだライオンズクラブのメンバーとなって日が浅いですが、地道な草の根活動をこのように大きなスケールの成功事例にまで発展させた、たくさんの素晴らしい先輩方に恵まれていることが、本当に幸運だと感じています。今後もその指導を仰ぎながら、青少年の健全育成というライオンズクラブの使命をまっとうする一翼を私も担いたく、今後いっそう精進に努めて参ります。
国連麻薬委員会 国連麻薬委員会

 

国連麻薬委員会 国連麻薬委員会

 

国連サイドイベント紹介広報

 

 

今回の国連参加の経緯について(横路 望)

サイドイベントは国連支援募金30周年を記念して開催された特別イベントです。

  • 2022年7月27日

ワーリーUNODC事務局長が来日された際に麻薬覚せい剤乱用防止センター(DAPC)藤野彰理事長から若者によるイベント開催が提案され前向きな見当が始まりました。この会議には日本ライオンズ村木理事長も参加されています。

  • 2022年10月22日

広島におけるLC認定講師講習会においてDAPC加藤氏よりLC講師の横路に広島の大学生の国連派遣について可能か否かの相談があった。

  • 2022年11月25日

DAPC藤野理事長、松本専務理事が来広され広島修道大学内野教授、広島フェニックス中村会長、広島県薬務課平本主任そして横路で会議が開催され正式に学生の派遣とLCメンバーによる現地での説明役及び会場準備手伝いが要請された。

  • 2022年11月28日

広島フェニックスLCが長年の薬物乱用防止活動について厚生労働大臣賞受賞

  • 2023年12月23日

LCIF交付金についてOSEAL調整事務局より交付可能案件との返答が届く

  • 2022年12月初旬

長ア名誉顧問、複合地区ガバナー協議会336 池原 堅議長、三口第1副地区ガバナーへ資金援助相談

  • 2022年12月中旬
  • DAPC事務局にて藤野理事長、松本専務理事により英,仏,伊,アラビア語に精通している横路萌を面接しユースフォーラムに参加申請することになった。

    • 2022年12月27
      • 広島県庁にて藤野理事長、松本専務理事によるサイドイベント選考会が開催され広島修道
        大学の松長明音さんが合格。英語力に相当な不安がありサポートとして横路萌が加わることになった。

        • 2023年1月〜2月

        DAPC藤野理事長と参加学生とでリモートによる練習を連日開催

        • 2023年1月27日

        広島フェニックスLC40周年記念大会にて総理挨拶ビデオで国連への学生派遣についてエールをいただいた。

        • 2023年1月28日 

        広島県薬務課平本主任より比治山大学の西沖君を今回のサイドイベントに出させてほしい旨要請があった、この時点で藤野理事長からは「LCが費用負担していただけるなら」了解するという事であった。西沖君はこの時点ではLCとはかかわりが無い学生であったが広島県の要請でありクラブ内で協議した結果、行かせてあげようと承認された。

        • 2023年1月30日

        広島修道大学にてスキルアップ講習会開催、薬物乱用防止活動について追加学習

        • 2023年2月10日

        UNODCによる横路萌のユースフォーラム参加試験合格が届く

        • 2023年2月20日

        鵜飼様と比治山大学訪問、西沖君と初対面、学生会員に向けて説明

        • 2023年2月28日

        広島県庁にて全員が参加し合同リハーサル開催。松長さん、西沖君の英語力が足りず藤野氏が国連断念を発言。この発言は後に大学側への発破ブラフと判明。

        • 2023年3月7日 

        総理官邸表敬訪問、藤野、松本、村木、学生3名、横路の計7名が訪問。総理より激励を受ける。同日、最終リハーサルを開催。想像以上に上達しておりサイドイベントの成功が初めて感じられた。

        • 2023年3月11日

        関西国際空港からウイーンへ発進

        • 2023年3月12日

        ウイーン着、リハーサルと最終打合せ

        • 2023年3月13日〜15日

        横路萌ユースフォーラムに参加

        • 2023年3月13日PM

        サイドイベント参加者の国連パス取得のため国連事務局へ

        • 2023年3月14日AM9:10〜

        サイドイベント、学生の発表は大成功

        • 2023年3月15日

        ・ユースフォーラムから国連本会議場へ若者の提言を発表
        ・国連支援募金贈呈式
        ・日本大使公邸に夕食会招待(藤野夫妻、平本、森、横路、厚労省職員)

        • 2023年3月17日

        国連職員との交流会および国連内見学

        • 2023年3月19日

        ウイーン発、帰国へ

        • 2023年3月20日

        広島に到着